昔、さんざん標準とずれたOSでビルドをしていたころと比べると、Ubuntuで何かをビルドする、なんていうのは余裕に感じます。
ただ、今は欲しいものはaptとか、パッケージで入ってしまうことがほとんど。ビルドなんてやったことがない、という人も多いと思うので、そういう人のとっかかりになれば、と昔を思い出しながら書くことにしました。
ここでやってることは「割と普通」のお作法だと思うので、これで味をしめたら、何でも好きなものをビルドして使えますよ。
とりあえず、ビルドするにはソースコードが必要です。最新のlame(といってもそう新しくはなさそう)のソースコードは、SourceForgeにあります。もちろんWSL環境のUbuntuも用意しておいてくださいね。ここではその方法には触れません。僕は最新ではない16.04を使っていますが、まあ18.04でも同じでしょう、たぶん。
今のところlameは3.100というものが最新のようです。ダウンロードします。といってもその操作はWindowsのChromeでやってしまいます。lame-3.100.tar.gz(ソースコード)は、僕の設定だと「ダウンロード」に保存されます。保存先がデスクトップの人などは、各自読み替えてください。wgetでダウンロードできるという人は、もちろんそれでもかまいません。
さて、ダウンロードしたフォルダに動いてそこでコンパイルしてもいいんですが、ちょっと気持ち悪いので、Ubuntuのホームにコピーして作業します(ユーザ名は適宜読み替えをお願いします)。まずはソースコードの展開、それからconfigureをします。/usr/local/以下に入れるようにしましょうか。
$ cp /mnt/c/Users/kawaz/Downloads/lame-3.100.tar.gz ~
$ tar xvzf lame-3.100.tar.gz
$ cd lame-3.100
$ ./configure --prefix=/usr/local
何にもしていないWSLだと、エラーが出ます。makeもgccも、必要なツールが何もないんです。というわけで、それらはaptで入れちゃう。
$ sudo apt update
$ sudo apt install make gcc
うまく入ったら、もう一度先ほどのconfigureをします。僕の環境では、これでうまくいったように思えますね。そしたらいよいよコンパイル。makeします。僕のノートPCは2C4Tなので、並列度は4を指定。ただlameくらいの規模だと、指定しなくてもそんなに変わらないと思います。
$ make -j 4
$ sudo make install
$ ls /usr/local/bin
これで、/usr/local/binにめでたくlameが入ったのではないでしょうか。以降、lameコマンドを普通に利用できます。パチパチ。
こんな感じで、ソースをとってきて、tarで展開して、configureして、makeして、make installする、というのが一番多いのではないでしょうか。もちろん、ものによるので、下調べした方がいいですが、大まかにはこういう感じでやることが多いですね。これで最新のlameが使えますね。よしよしと。エディタとか好みのバージョンをビルドし始めると、キリがないですね。